マッチやライターを使わない火興し。いざという時、火は必要不可欠。しかし、なかなか着火しない。

さすが柴田先生。わずかな飛び火を見逃さない!手際よく風を送って・・・着火!。

昼間ニワトリ小屋でメンドリが暖めていた卵の内、ピーピーとないて自らのくちばしで少しだけ殻(から)を破って出て来ようとする卵を親鳥からはずし、雛(ひな)に孵化(ふか)する瞬間を見てもらうことに・・・。しかし、なかなか割れません。生きた卵を見るのは初めての子どもばかりでした。「殻を破る」ということは大変なことだと実感したはずです。

とうとうその日の内には孵(かえ)らず・・。夜、冷えたせいで元気がなくなった卵をずっと手のひらのぬくもりでおぎないました。次の日の朝、先生の指導で割れ掛けた殻を人工的に割り、無事ヒヨコが誕生。ぬれた状態ではウコッケイの黒い肌が見えていましたが、乾いて羽が黄色に変わった頃に、再び親鳥に返しました。前日にはもう一歩のところで死んでいったヒヨコをA班は見ています。そのヒヨコはみんなで土に戻しました。命の誕生の厳しさが分かっていたから尚のこと一生懸命でした。

下流の部落ではこの川の水は飲料水として利用しているため、洗剤は使わず水洗いとしました。

毎日の日課のひとつは早朝、川での洗濯。洗濯物干しではロープの支えが倒れて、二度洗ったこともありました。

いよいよニワトリの捕獲。本番は作戦通りには行かず、子どもたちはお手上げ。このニワトリたちはこの日のために連れて来られました。練習では我が家に飼われていたニワトリ。放し飼いとは言っても人に慣れているし、土地勘もある。それでも柴田先生がみんなの前で捕獲成功。この時点でベテランのすごさを思い知る。この精神的な「挫折と屈辱」が成長期に体験することが重要だと先生は語っておられた。(ニワトリ捕獲のポイント:竹や棒の先に細いひもで輪をこしらえ、ゆっくりニワトリの近くまで進む。完全に首にかかるところまで来たら一気に引くのだが、それまでひもの輪をニワトリの歩く速度に合わせてゆっくり近づけるのがコツ、来年は一発で捕まえてよ!

捕えたニワトリの足をひもで結び、目隠しをします。放し飼いで育っている長女・依奈(えな・三歳)もさすがにショック!!

公民館まで運んで木から逆さに吊るし、下に穴を掘ります。まだ生きています。


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